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地位確認請求事件(平成28年(ワ)第354号 地位保全等仮処分申立事件(平成22年(ヨ)第3号)の本訴事件)の第1回目の期日が行われました

第1回期日終了のご報告

1 意見陳述

平成28年11月28日の午後2時から第1回期日が行われました。

1回目の弁論では,意見陳述が許可されているため,原告と原告代理人が意見を述べました。

原告は「解雇理由の不当性」を述べ,原告代理人は「解雇通知書の記載から懲戒処分の解雇であることは明白であるにもかかわらず,普通解雇として処理され,懲戒手続きに反している問題」について述べました

2 訴訟進行

次に,訴訟進行について,裁判長から「原告が被告の主張に反論するので宜しいのか」と問われました。

訴訟進行が問題になることは良くあることだと思いますが,本事件でも第1回期日から非常に重大な問題として原告弁護団では話し合われていました。

なぜなら,被告の答弁書は非常に内容が無いにもかかわらず,

と主張があり,仮処分申立における原告敗訴等の判決文のみ証拠として提出されていたからです。

本来,判決文を援用して,それを主張となすことは禁じられているにもかかわらず,被告は,実質,そのようになる方法を用いてくると考えられたのです。

その場合,判決文の膨大かつ詳細が無い結論のみの主張について反論しなければならなくなり,かつ,「解雇における立証責任は,使用者にある」という原則に反して,被解雇者に立証責任が負わせられることになるからです。

そのため,原告弁護団としては,そのような訴訟進行になる可能性を考慮し,対応を考え,これに対抗する判例も準備していました。

予想通り,そのような展開になったので,原告代理人から「判決文を証拠として提出しているが,これを援用するのか」と質問したところ,被告代理人は「判決文を援用することはない」と回答し,続けて原告代理人から「解雇は使用者が立証責任を負うが,どうするのか」と質問したところ,被告代理人は「答弁書に引き続き,主張する」と回答しましたので,事なきを得ました。

改めて,油断なく闘うことを決意しました。

3 報告集会

期日終了後,熊谷コミュニティセンターにて,報告集会を行いました。

原告代理人から,本事件について,改めて説明を行い,今回の期日の内容も説明しました。

質疑も行われ,その中で「解雇通知書の記載から懲戒処分の解雇であることは明白であるのに,仮処分申立では,なぜ普通解雇として判断されたのか」という質問もされました。原告代理人から「誰が見ても明らかなことであっても,裁判所ではそれが通らないのです。それだけに,皆さんの厳しい目が必要なのです」と説明がなされました。

また,傍聴支援者の方から「メディアの目を裁判所は非常に気にするので,次回からはメディアに必ず連絡したほうが良い」という意見も戴きました。原告から「次回からは,必ず連絡します」と回答しました。

第2 第2回期日の傍聴ご支援のお願いについて

裁判所に対して,本事件の公共性を強く示すと同時に,公正な審理を強く求めるためにも皆様の傍聴支援を賜りますよう宜しくお願い致します。

また,裁判終了後,報告集会及び意見交換会も行いますので,ご参加くださいますよう宜しくお願いいたします。

第2回期日 平成29年2月13日(月) 午後 2:00 開廷

さいたま地方裁判所熊谷支部 401号法廷(4階)

※ 裁判終了後,報告集会及び意見交換会を熊谷コミュニティセンターにて行う予定でいます。

損害賠償請求事件の一部勝訴の判決が確定しました!

最高裁が,双方の上告・上告受理申立てを棄却

平成28年6月21日,最高裁判所第三小法廷は,キヤノン電子株式会社及びキヤノン電子労働組合の共同の退職強要に対する損害賠償請求事件に関する,眞壁とし子,キヤノン電子株式会社の上告・上告受理申立て及びキヤノン電子労働組合の上告受理申立てのいずれも,棄却・不受理しました。

この結果,控訴審の一部勝訴の判決が確定しました。

したがって,控訴審の一部勝訴の判決,

@ 賃金請求権に基づく,一時金の未払い分の全額の支払い,

A キヤノン健康保険組合とキヤノン電子健康保険組合の合併の際に,キヤノン電子株式会社とキヤノン電子労働組合が,眞壁とし子に対して,共同で行った不法行為に対する損害賠償の支払い,

が確定しました。

特に,眞壁とし子の使用者ではない「キヤノン電子株式会社による不法行為」の存在も確定したことは,本当に画期的なことです。

このような結果が得られましたことは,ひとえに,多くの皆様のご支援の賜物と,心より感謝しています。本当にありがとうございます。

確定した判決内容

上述の@Aについては,次のように主文が変更されています。また,Aに関する「第3 当裁判所の判断」についても次のように変更されています。

なお,控訴人は眞壁とし子,被控訴人はキヤノン電子株式会社とキヤノン電子労働組合です。一部,控訴人会社とありますが,キヤノン電子株式会社のことを指しています。

また,平成18年当時,A氏はキヤノン電子労働組合の執行委員長,I氏はキヤノン電子株式会社の取締役,M氏はキヤノン電子株式会社の人事副部長兼キヤノン電子健康保険組合常務理事です。

「主文」の変更

主          文

1 控訴人の本件控訴及び当審における追加請求に基づき,原判決を次のとおり変更する。

(1)被控訴人らは,控訴人に対し,連帯して,3万3000円及びうち3万円に対する平成21年9月10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

(2)被控訴人キヤノン電子労働組合は,控訴人に対し,310万4500円及びうち187万1100円に対する平成21年9月10日から,うち61万6700円に対する同年12月11日から,うち61万6700円に対する平成22年6月16日から,各支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

「第3 当裁判所の判断」の変更

(6)原判決35頁21行目の「説明したものであり,」〜22行目を「誤った説明をした上,関東信越厚生局に問合せをした控訴人に対し,今後そのようなことをしないようにとの命令を下していることが認められる。弁論の全趣旨によれば,当時,退職勧奨を受けた上に,政府管掌保険や国民健康保険に加入できるかどうかすらも曖昧な状態に置かれた控訴人が,将来に対する不安や焦燥を覚えていたことは明らかであるところ,控訴人に対する退職勧奨等をした当のA氏が,更に控訴人に対し,誤った説明をしたばかりか,命令をもって行政機関に対する問合せまでを禁じたことについては,社会的相当性を欠き,A氏が執行委員長を務める被控訴人組合の不法行為を構成するものというべきである。」と改める。

(9)原判決36頁8行目〜38頁3行目を以下のとおり改める。

「 しかし,当時,キヤノン電子健保以外のキヤノングループの健康保険組合には労働組合が雇用している者が被保険者となっている例がなかったというだけでは,被控訴人会社のI氏やM氏が被控訴人組合に対し,専従書記が新たな健康保険組合に加入することのないように働きかけることについて,合理的な根拠があるとはいえないし,そもそも上記のような例のないことを聞き及んでいたかのようにいうI氏の証言は,客観的な裏付けを欠き,直ちには採用できない。控訴人会社は,当審において,I氏の証言を補完するものとして,平成18年6月,7月の時点でキヤノン労働組合が直接雇用していた従業員が存在せず,キヤノン労働組合が従業員を直接雇用したのは同年8月1日である旨が記載されたキヤノン労働組合の回答書(丙26)を提出したが,上記回答書の記載は一定の時点での事実の有無に関するものであるのに対して,I氏の証言は時点を限定しない過去の事例の有無に関するものであるから,上記回答書の記載によってI氏の証言が補完されたものとみるのは困難というほかない。他に,I氏の考えや言動に関する被控訴人会社の主張事実を認めるに足りる証拠はない。さらに,I氏が,平成18年6月,7月の時点でキヤノン労働組合が直接雇用していた従業員が存在しないと聞き及んだことに基づいて,専従書記はキヤノングループの健康保険組合に加入すべきではないと考えたとすれば,その思考過程には看過し難い飛躍があるというべきである。

 以上によれば,M氏及びA氏を介したI氏の控訴人に対する働きかけは,社会的相当性を欠き,I氏が取締役を務める被控訴人会社の不法行為を構成する(これまでに認定した事実によれば,被控訴人組合の不法行為と客観的な関連性を有し,共同不法行為となる。)ものというべきである。」

損害賠償請求事件控訴審の一部勝訴について,ニュースサイト「MyNewsJapan(マイニュースジャパン)」に記事が掲載されました

損害賠償請求事件の提訴時に記事にして頂いたキヤノン電子と労組が社員にイジメ 一時金大幅カット、隔離部屋に島流し | MyNewsJapanに引き続き,控訴審で一部勝訴したこともキヤノン電子と労組の共同不法行為を東京高裁が認定 職員解雇めぐり、一時金減額分310万円支払いの仮執行命令も:MyNewsJapanと記事にしていただきました。

ニュースには,本事件の詳細について,控訴審判決文も含めて,詳細に説明されています。ぜひご覧下さい。

更新情報

このホームページの主旨について

このホームページは,国民生活労働組合の執行委員長である,眞壁とし子の解雇無効を求めるためのホームページです。

具体的には,企業年金の給付減額に対して,不同意の意見表明したことを,最大の解雇理由とするキヤノン電子株式会社の企業内労働組合である,キヤノン電子労働組合の従業員であった眞壁とし子の解雇事件(平成23年(ラ)第1885号)について,公正な審理を求めています。

なお,企業年金とは,退職金の分割支払いです。退職金ですから,後払いの賃金です。

本事件の問題と影響について

本事件は,国が保障しているはずの,企業年金(確定給付企業年金及び確定拠出年金)の加入者の権利が問われており,国が保障する年金制度の,国民の信頼を根幹から失わせる可能性のある,重要な裁判です。

少なくとも1107万人の加入者の権利及び保護に悪影響を与えかねない,大変,社会的な影響も大きい裁判です。

このホームページのスタンスについて

公正な審理を求めるにあたり,このホームページでは,本事件の背景となる企業年金について言及した上で,さいたま地方裁判所秩父支部の飯塚宏裁判官の原審決定(平成22年(ヨ)第3号)の不当性を明らかにしていきます。

飯塚宏裁判官の原審決定(平成22年(ヨ)第3号)の不当性については,「本事件の概要」「佐藤名誉教授の意見書」「年金解雇の詳細」の3つの内容の順に,明らかにします。

情報公開について

本事件に関係する,準備書面,書証等は,公開の検討が済み次第,「各種資料」にて,随時,公開していく予定です。

不備な点については,予めご了承下さいますよう,宜しくお願い致します。

本事件を考える上での注意点について

本事件において,キヤノン電子労働組合が労働組合であったとしても,労働条件の不利益変更に関しては,眞壁とし子は「労働者」であり,キヤノン電子労働組合は「使用者」である,ということに注意して下さい。

もう一つの訴訟(損害賠償請求事件)について

もう一つの訴訟である,さいたま地方裁判所秩父支部で行われている,キヤノン電子株式会社とキヤノン電子労働組合の共同の退職強要に対する損害賠償請求事件(平成21年(ワ)第59号)については,「現在までの経過」や,損害賠償請求事件が掲載されたニュースサイト(MyNewsJapan「キヤノン電子と労組が社員にイジメ 一時金大幅カット、隔離部屋に島流し」)へリンクに留めています。

現在のところ,このホームページでは,年金解雇を重点においていますので,損害賠償請求事件については,簡単に触れる程度に留めておきます。

佐藤昭夫早稲田大学名誉教授(法学博士)の意見書について

本事件の概要については,「本事件の概要」にまとめていますが,企業年金に関する事件であるため,正直に言うと,概要といっても分かりにくいと思います。

しかし,飯塚宏裁判官の原審決定(平成22年(ヨ)第3号)の不当性については,早稲田大学名誉教授であり,法学博士である,佐藤昭夫氏が,端的に,的確に,しかも平易に,「意見書」としてまとめられています。

事件の概要よりも,原審決定の本質的な問題について,先に知りたい方は,ぜひ,はじめに,「佐藤名誉教授の意見書」をお読みください。

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